デジタルスタジオは2010年11月29日、オープンソースのECサイト構築ソフトの正式版「Live Commerce 1.0」を配布開始したことを発表した。同社Webサイトから無償でダウンロードできる。
同社では、2009年12月にリリースした初版(バージョン0.1α)から約1年間にわたってユーザーからのフィードバックを受け、セキュリティ問題への対処や不具合の解消に取り組み、今回の正式バージョン公開にこぎつけたとしている。
無償版のライセンス形式はGNU GPL v3。Live Commerceを独自にカスタマイズし、ソース非公開で第三者に販売したいユーザーなどのために、GPLによる制限を受けない商用ライセンス(2万4800円)も用意する。
Live Commerceは、ショッピングカートや在庫の管理、顧客管理、受発注および決済処理機能、レポートおよび解析機能など、ECサイトの構築に必要となるさまざまな機能を備えている(写真)。多言語(日本語、英語、中国語簡体字および繁体字)での表示に対応するだけでなく、為替レートの自動更新を含む通貨の換算機能なども搭載しているのが特徴だ。
正式版では、新機能として顧客別の価格設定などが可能になる「顧客グループ」機能が実装された。任意の商品やカテゴリに対して顧客グループ単位で価格をカスタマイズできる。国内の郵便番号の自動アップデート機能も搭載した。
今後の開発ロードマップとして、割引購入用のクーポン券を発行する機能やSEO(サーチエンジン最適化)対策を考慮したURLの生成機能などを現バージョン1.0に追加する予定だとしている。また、2011年2月以降に、次期バージョンVer1.1のリリースを予定しているという。
動作環境は、Apache 2.X以上(1.33系でも動作)、PHP5.2.4以上、MySQL5.0.7、Zend Framework 1.8以上が稼働するLinuxやFreeBSDなど(上記ソフトが動く環境ならOSの種類は問わない)。