2010年11月26日に発売されたNTTドコモのAndroidタブレット「GALAXY Tab」(SC-01C)。その第3回のレビューをお届けする。今回のテーマは「自炊した電子書籍を含むPDF文書の閲覧」である。

 まずはお詫びから。昨日公開した第2回のレビューにおいて、読者の数人の方から「優先席付近で使っているのはよろしくないのではないか」という内容のご指摘を受けた。

 ほとんど乗客がいない電車が来て、周囲に誰もいない状況だったため、つい乗り込んだその場でパチリとしてしまったが、一般席に移動するべきだった。不快に思われた方にお詫びするとともに、以後注意したい。

従来AndroidでPDFを読むのはハードルが高かった

 では、本題に戻ろう。今回のテーマがPDF文書の閲覧と聞いて、「何だ。そんなのPDF閲覧ソフト(ビューア)で開いて読むだけじゃないか」と思った人もいるかもしれない。しかし、Androidに関して言えば、パソコンと違って話はそれほど簡単ではない。

 あまり知られていないと思うが、これまでAndroid端末でPDF文書を読むのは、意外と大変だった。米アドビシステムズが公式のPDFビューア(Adobe Reader)を配布し始めたのは今年に入ってからのこと。しかも、Adobe Readerが要求するAndroidのバージョンは2.0以上。筆者の手元にあるXperia(2.1へのバージョンアップ前)やIS01といったAndroid 1.6以下の端末(写真1)ではAdobe Readerが使えないのである。

写真1●筆者の手元にあるGALAXY Tab以外のAndroid端末(KDDIのIS01とNTTドコモのXperia)
写真1●筆者の手元にあるGALAXY Tab以外のAndroid端末(KDDIのIS01とNTTドコモのXperia)
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 このため、ほかのPDFビューアを探すしかないが、筆者がざっと探した限り、「これだ」と納得できるレベルのフリーのビューアは無いに等しい状況だ(IS01ではいまだに見つけられず苦労している)。もちろん、あるにはあるが、表示はできるが動作が遅い(端末のスペックの問題もあるだろうが…)、拡大縮小や検索機能などが使いにくい、開けないPDF文書がある---といった具合だ。

 だからこそ、最新のAndroid 2.2を搭載し、ハードウエアスペックも高いGALAXY Tabには大いに期待している。インターネットに快適にアクセスでき、自炊あるいはダウンロード購入した電子書籍がスイスイ読めるならば、筆者としては、現状何も不満はなくなる。