ドイツBertelsmannと米資産運用会社Kohlberg Kravis Roberts(KKR)の合弁会社BMG Rights Managementはドイツで現地時間11月26日、英Chrysalisを買収することで両者が合意したと発表した。BMGは傘下の子会社Forte Bidcoを通じて、Chrysalisの株式1株につき160ペンスを現金で支払う。買収総額は約1億740万ポンドにのぼる見通し。Chrysalis株主や当局の承認などを得たのち、2011年2月初旬に手続きを完了する予定。

 1株160ペンスという買収価格は、Chrysalisが交渉中であることを発表する直前の営業日(10月29日)の終値に約45.5%のプレミアムを上乗せした金額であり、7月30日~10月29日の平均株価より55.7%高い。

 米メディアの報道(New York Times)によると、Chrysalisは10万曲の音楽カタログを持ち、それにはブロンディー、デビッド・ボウイ、マイケル・ジャクソンなどの曲が含まれる。

 BMGはChrysalis買収により成長戦略の重要な一歩を踏み出し、グローバルなプラットフォームに向けた幅広い音楽提供において、音楽著作権出版社としての指導的な地位を確立できるとしている。

 Chrysalisは買収後も、英国、米国、スカンジナビア諸国において、少なくとも3年間はChrysalisの名称を引き続き使用する。Chrysalis共同設立者兼会長のChris Wright氏は、BMG英国事業の非常勤会長に就くことになる。

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