日本テラデータは2010年11月25日、記憶装置にSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)だけを搭載したDWH(データウェアハウス)用アプライアンスサーバーを発表した。HDD搭載の従来機種と比べ、クエリー速度が最大18倍高速になるほか、消費電力を83%、設置面積は93%、それぞれ削減できるという。

 発表したアプライアンスは、「Teradata Extreme Performance Appliance 4600(Teradata 4600)」。データ記憶装置にSSDだけを採用した。ランダムI/Oが高速になることが、Teradataデータベースのハッシュ分散アーキテクチャーに合致しているとする。同時に、アレイコントローラを使わずSSDをPCIバスに直接接続することでボトルネックを抑えた。

 アレイコントローラを使わないことから、RAIDによるデータ保護に代わり、データを2重に保持する独自のフォールバック機能によって、可用性を高めている。

 SSDの容量は300ギガバイトで、1ノード当たり8台、1キャビネットでは最大72台のSSDを搭載できる。ユーザー領域は非圧縮時に、1ノード当たり0.76テラバイト、1キャビネットでは6.9テラバイトである。最大24ノードをつなぎ18.3テラバイトまで拡張できる。

 各ノードは、インテル クアッドコア Xeonプロセッサを2個搭載し、1キャビネット当たり最大9ノードを納められる。OSは64ビット版のNovell SUSE Linux Enterprise Server 10である。

 Teradata 4600の用途としては、金融業や小売業におけるリアルタイムマーケティング、インターネット販売業におけるリアルタイムWeb分析など、意思決定までの時間を短縮したい業務分析を挙げる。

 価格は、最小構成の3ノード(ユーザー領域は非圧縮時に2.3テラバイト)の場合が2億円(税別)から。11月26日からより販売・出荷を開始する。