米IBMは米国時間2010年11月19日、ルイジアナ州ニューオリンズで開催中のスーパーコンピュータ関連カンファレンス「Supercomputing 2010(SC10)」において、高性能コンピューティング(HPC)向けファイルシステムの次版「General Parallel File System-Shared Nothing Cluster(GPFS-SNC)」が最も性能/拡張性/稼働性の高いストレージアーキテクチャとして表彰されたと発表した。

 GPFS-SNCは、IBMのアルマデン研究センターで開発した技術。クラウドコンピューティングなどの分散環境における性能を向上させるため、クラスタリング技術で動的なファイルシステム管理と高度なデータ複製を行えるようにした。各ノードが個別に作動可能となり、ほかのノードを待つことなく処理を進められる。IBMによると、GPFS-SNCの処理性能はオープンソース分散ファイルシステム「Hadoop Distributed File System(HDFS)」(関連記事:Hadoopとは)に比べ2倍高いという。

 IBMによると、GPFS-SNCはクラウドコンピューティングのほか、デジタルメディア/データマイニング/金融分析といった大量のデータ処理を求められる用途に適している。複雑かつ大量のデータ処理を、大きなインフラ投資を行うことなく従来より短時間で実行できるとしている。

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