米Googleは現地時間2010年11月16日、米国で提供している音声通信管理サービス「Google Voice」のiPhone版アプリケーションの配布が始まったと発表した。米Appleの「App Store」米国版サービスで無償提供している。

 GoogleがiPhone用Google Voiceアプリを最初に申請したのは2009年7月のこと。だがAppleからの登録許可が得られなかったため、これまではWebアプリ版で同サービスを提供してきた(関連記事:iPhoneから「Google Voice」が利用可能に、Googleが対応Webアプリを提供)。

 Appleは承認しない理由について、「アプリの機能によって携帯電話の中核機能やユーザーインタフェースが置き換えられ、iPhone独自の『ユーザー体験』が改変されてしまうため」と説明。米連邦通信委員会(FCC)の質問に対しては「排除ではなく調査中」と答えていた。

米メディア(Washington Post)によると、Googleが今回改良を施した最新版をApp Storeに申請したのは2週間前のこと。ただ最新版が承認された理由についてはAppleもGoogleもコメントを出していない。

 Google Voiceは、登録した単一番号にかかってくる通話を、自宅の固定電話、職場の固定電話、携帯電話のいずれでも受け取れるサービス。発信者や時間帯によって、どの電話機で受信するかなどを設定できる。ボイスメールやテキストメッセージ、国際通話サービスなども利用できる。

 iPhoneアプリ版では、ボイスメールやテキストメッセージの到着時アラート機能のほか、iPhoneの連絡先情報を使った発信が可能になった。「iOS 3.1」以降のOSに対応している。

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