アカマイ・テクノロジーズは2010年11月15日、同社のBtoCサイト向け高速配信サービス「Dynamic Site Delivery」と、「Akamai Streaming Service」を含む「Akamai Enterprise Solution」を、フジテレビジョンが採用したと発表した。フジテレビが運営する動画配信サービス「フジテレビ On Demand」のパソコン向け配信インフラとして、同日より運用を開始した。

 Akamai Enterprise Solutionを導入することで、導入前の課題であったパフォーマンス低下やオリジンサーバーへの負荷などの問題を解決し、スケールアウト(ハードウエアやインフラの増強)なしに安定したシステム運用と快適な視聴環境の提供が可能になるという。具体的には、放送連動型のコンテンツやテレビドラマのスピンアウトなどの同時アクセスが集中する人気コンテンツを、アカマイの分散型グローバル・サーバー・ネットワーク内で利用者に物理的に一番近いアカマイサーバーから配信することで、オリジンサーバーへの負荷の軽減を図っている。

 フジテレビ クリエイティブ事業局の瀧澤航一郎氏は「これまで番組告知直後などのサイトのパフォーマンスに問題があり、この問題の解決は急務だった」などとコメントした。またサービスにおける実装部分を担当したKLab ソリューション部の竹内一博氏は、「動画のような、非常に大きなデータを遅延なく安定的に配信するためには実績あるCDNの利用が確実と考え、アカマイの導入を決めた」と語った。

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