日本板硝子は2010年11月4日、2012年3月期から連結財務諸表にIFRS(国際会計基準)の早期適用を開始すると発表した。「当社グループの国際的な事業展開と株主構成に適したものである」としている。同社は2006年に英ピルキントンを買収したことで、グループの約3分の2はすでにIFRSを使用しているという。

 日本板硝子は、「国際的な事業展開と株主構成に適したIFRSの適用は取締役会メンバーの国際化、委員会設置会社への移行といった施策の流れをくむもの」と説明する。メリットとして、IFRSから日本基準への組み替えの必要がなくなることや、グループ全体が同一の会計上の言語を使うことで、内部の意思決定プロセスに非常に有益である点を挙げている。

 金融庁は10年3月期から、会計基準にIFRSを採用することを認めている(早期適用または任意適用)。10年3月期には日本電波工業がIFRSの任意適用を開始した(関連記事)。