東洋ビジネスエンジニアリング(B-EN-G)は2010年11月1日、日本企業の海外現地法人向けのERP(統合基幹業務システム)パッケージ「A.S.I.A. GP」を発売すると発表した。2010年11月中に債権債務管理を含む一般会計用の会計モジュール、2011年夏に販売・購買・在庫管理モジュールの提供を始める。

 A.S.I.A. GPは、同社が開発・販売するERPパッケージ「A.S.I.A.」シリーズの新製品。日本企業の海外子会社で展開しやすいようにWebアプリケーションとして提供する。「親会社や地域の統括会社にサーバーを設置することで、内部統制が強固になる」とB-EN-Gは説明する。

 海外での利用が前提のため、IFRS(国際会計基準)への対応機能も備える。法人ごとに、企業活動で主として利用する通貨である「機能通貨」を設定できる。複数の会計基準に基づいて元帳や財務諸表のフォーマットを保持できる機能も備える。B-EN-Gは「A.S.I.A.はIFRSが浸透しているシンガポールなどアジアでの利用実績が多い。IFRSに基づく会計処理を実現する機能は一通り備えている」と説明する。

 価格は会計システムの場合、162万円(1法人、1ユーザー)から。1ユーザーを追加するごとに12万円、1法人を追加するごとに75万円以上かかる。A.S.I.A.シリーズにはGPのほかに、複数の海外現地法人を持つ親会社向けの上位版「A.S.I.A Hi-Line」がある。