米Motion Picture Laboratories、米Cable Television Laboratories、米Comcast、米Roviは2010年10月27日(現地時間)、映画やテレビ番組、その他の商業向けオーディオ/ビデオなどの資産情報を単一のIDで分類、管理するための国際的なコンソーシアム兼情報レジストリとして「Entertainment ID Registry」(EIDR)を同日に設立したと発表した。

 デジタル技術や流通チャネルの発展に伴い、エンタテインメント業界の流通に携わる多くの企業にとって、ビデオなどのコンテンツを含む全製品の追跡管理が複雑になってきているという。EIDRでは世界共通のIDシステムを提供することで、エンターテインメント業界にあるあらゆるタイプのオーディオ/ビデオ資産を容易に管理できる環境作りを目指している。

 米Motion Picture Laboratoriesで社長兼CEOを務めるSteve Weinstein氏は「現在多くの企業は自社のエンタテインメント資産の分類管理を、独自のシステムや連携していない各種システムに頼っているため、複数のシステム間でコンテンツを管理することが非常に難しくなっている。このような状況において、EIDRは企業間のコミュニケーションを促進する役割を果たすだろう」とコメントした。

 また、米Cable Television Laboratoriesの社長兼CEOのPaul Liao氏は「消費者がいつでもどこでも、あらゆる端末からコンテンツにアクセスできる環境を提供しようとしていく中で、標準的なコンテンツIDを低コストで管理することは業界全体に不可欠である。EIDRによってTV Everywhereをはじめとする新しい映像サービスを通じて、加入者に最適なコンテンツを提供できるようになるだろう」と述べた。

 EIDRでは今後、全世界を対象にパートナーや参加企業を募り、積極的に組織を拡充する方針である。

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