米Amazon.comは米国時間2010年10月25日、電子書籍リーダー端末「Kindle」の最新モデルが、すでに昨年第4四半期(10~12月)の販売実績を上回ったと発表した。「第4四半期は1年で最も消費が伸びる繁忙期だが、10月の時点で昨年のそれを上回るとは驚き」とKindle担当上級副社長のSteve Kessel氏はコメントしている。ただしAmazonは正確な販売台数について明らかにしていない。

 Amazonが6インチモデルの現行版の受注を開始したのは7月28日。また9.7インチディスプレイを備える「Kindle DX」の現行モデルは7月1日に受注を始めている。これらの販売開始時期からこれまでの3~4カ月間の累計が、昨年第4四半期の実績を上回ったことになる。Amazonは、6インチのWi-Fiモデルの139ドルという価格や、8.5オンス(約241g)という軽さ、高コントラストのディスプレイなどが消費者に人気だと説明している(関連記事:Amazon、手のひらサイズの「Kindle」を発売、無線LANにも対応)。

 同社によると、米国と英国のAmazonサイトでは、Kindleの最新モデルはこれまでのすべての旧モデルよりも速いペースで売れており、Amazonで取り扱っているどの商品よりも人気がある。

 このほか同社は、電子書籍の販売部数が印刷書籍を上回っていることも明らかにした。とりわけベストセラーの上位10作品は電子版が印刷版の2倍以上売れているという。また2010年の1~9月における電子書籍の販売部数は、前年の同じ期間の3倍以上に達している。

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