米Googleは、地図検索サービス「Google Maps」の「Street View」画像を撮影する車両が一部個人データを取得していた問題について、パスワードなどのデータも含まれていたことを、米国時間2010年10月22日に同社公式ブログで明らかにした。

 同社エンジニアリングおよび調査担当上級バイスプレジデントのAlan Eustace氏は「Street View車両が“誤って”収集したデータのほとんどは断片的なものだが、完全な状態の電子メールやURL、パスワードも一部含まれていることが分かった」と報告。「できる限り早急にこれらデータを消去する」として改めて謝罪した。

 Googleは今年5月、Street View車両が個人データを収集していたことを認める発表を行った。ドイツ当局の指摘により調査したところ、Wi-Fiネットワークでやりとりされるペイロードデータを入手していたことが判明したためだが、その際同社は、「収集してしまったペイロードデータは断片だけ」としていた(関連記事:Google、Street View車両の個人データ収集を認める)。

 Eustace氏はこれについて、「5月の時点では、まだ社内の誰もデータの詳細を分析していなかったため、どのような情報が含まれているか分からなかった」と釈明した。また、今後の対策として、エンジニアリングおよび製品管理におけるプライバシー担当者を設置したこと、コンプライアンスの手順を見直し、すべてのエンジニアリングプロジェクトでプライバシー設計の文書を保持するようにしたことなどを発表した。

[発表資料へ]