シャープの最後のノートパソコンとなった「PC-NJ」シリーズ
シャープの最後のノートパソコンとなった「PC-NJ」シリーズ
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 シャープは2010年10月22日、21日から一部報道されていたパソコン事業の撤退に関する声明を公開した。今後はOSにAndroidを採用した電子書籍端末「GALAPAGOS」などサービスと一体化した端末の開発に注力する。同社は2009年10月にノートパソコンを投入して以来、パソコンの新製品を発売していなかった。

 シャープのコメントは以下の通り。「今後は、従来のハードを中心としたパソコン事業から脱却し、ハードとコンテンツ配信を融合させた当社ならではのGALAPAGOS事業を展開していきます」として、事実上でパソコン事業から撤退する意向を示した。GALAPAGOSは9月に発表した電子書籍端末で、雑誌や新聞などコンテンツの販売事業をシャープが運営する。

 2009年10月発売の液晶パッドに文字を書き込める機能を搭載したノートパソコン「PC-NJ」シリーズが最後の製品となった。既存のパソコンユーザーに対しては従来通りのサポートを提供する。

 同社では事業体制の刷新を進めており、2010年10月1日付けの組織変更では、パソコンや情報端末を開発していたパーソナルソリューション事業推進本部と、国内向けの携帯電話を開発していた通信システム事業本部を統合している。