米Googleは現地時間2010年10月21日、ドイツでまもなく開始する「Street View」サービスについて、24万4237世帯から住宅の鮮明な画像を公開しないよう求められたと発表した。この数は対象地域845万8084世帯の2.89%に当たるという。今後も住民の要望を受け付け、サービス開始後も迅速に対応するとしている。
同社はドイツの20都市を対象にしたStreet Viewサービスを年内にも始める予定。サービス開始に先立ち、ドイツのデータ保護当局の指導の下、文書とオンラインツールによるオプトアウトの手段を用意した。
米メディア(Wall Street Journal)によると、同社がこの計画を発表したのは今年8月。それ以降、プライバシー侵害を懸念する声が広がり、物議を醸した。Googleは他国でもオプトアウトの手段を提供しているが、サービス開始前にこうした措置をとったのは、とりわけプライバシー問題に厳しいドイツが初めてだと記事は伝えている。
Googleは今後もオプトアウトを受け付ける。ただし、同社ドイツStreet View製品マネージャーのAndreas Türk氏は、「オプトアウトを申し出ても、自動ぼかし技術がうまく機能しない場合もある」と警告。そのような場合は公開後にもGoogleに通知するツールを用意するので、それを利用してほしいという。住宅だけでなく、人物の顔や自動車のナンバープレートについても要望を受け付ける方針で、「迅速に対応する」と話している。