ビクター・JVCは2010年10月21日、同社の独自開発のアルゴリズムにより通常の2D映像を3D立体映像にリアルタイムで変換する「2D-3Dコンバーター技術」が、10月24日にWOWOWが「WOW FES !2010」の会場で実施するWBC世界S・バンタム級タイトルマッチ戦3D生中継で採用されると発表した。

 10月24日のタイトルマッチは「西岡利晃(帝拳) VS レンドール・ムンロー(英国)」という注目のカードである。ボクシング世界タイトルマッチにおける3D生中継は日本初という。

 この3D生中継は、WOWOWが3Dカメラで撮影した映像と、通常の2Dカメラで撮影しリアルタイム3D変換した映像を適宜切り替えて行う。ボクシングなどのリングで行う競技を3Dカメラだけで3D中継する場合、選手の前にリングロープがある構図の際にロープが手前に強調されすぎて映り自然な3D感が妨げられる場合があり、「そのような場合でも自由に3D感を調整できる2D-3D変換性能と、その変換スピードの速さやコストパフォーマンスが総合的に評価され採用された」と説明する。

 なお、ビクター・JVC は、2D-3Dコンバーター機能や3D映像の撮影や編集作業をサポートする機能を搭載した業務用3Dイメージプロセッサ「IF-2D3D1」を2010年春に発売している。また同社グループの映像制作会社であるビデオテックにおいて、同機と独自の3D映像制作技術を使った3D映像制作受託ビジネスを開始している。

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