NECは2010年10月21日、2011年7月の地上放送の完全デジタル移行に向けて、新たな営業放送システム「S-CMWIN II」を製品化し、販売活動を始めたと発表した。

 営業放送システムは、民間放送局の業務基幹システムで、番組・CMの編成からCM枠の販売、放送後の広告主や広告代理店への放送確認書・請求書発行までの業務を一元的に管理する。S-CMWIN IIは、この営業放送システムをデジタル放送に特化して設計したもの。管理・運用が容易で速いレスポンスで操作でき業務の効率化に貢献するという。システムの出荷開始時期は2011年7月を予定する。

 現在民放においては、アナログ放送をメインチャンネルとするサイマル放送に対応したアナログ/デジタルの両データを扱う営業放送システムが稼動している。NECは、これまでアナログ/デジタル両対応の営業放送システム「S-CMWIN」を国内において50局以上納入してきた。

 今回のS-CMWIN IIでは、今後必要となるCM素材のファイル化やデジタル視聴率評価の取り扱い、データ放送やワンセグ放送などを利用した放送外収入の管理などの機能を搭載した。新パッケージの販売価格は5000万円から。NECは今後3年間で60局以上の放送事業者への導入を目指す。

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