写真1●モーフ・ラボの金野諭社長
写真1●モーフ・ラボの金野諭社長
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写真2●mCloud Controllerの設定画面例
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 「クラウドサービスが注目を浴びているが、開発者がアプリケーションサービスの開発に集中できる基盤がまだしっかりと整っていない。その基盤作りを当社の製品が支援できる」。2010年10月20日まで開催している「ITpro EXPO 2010」で、モーフ・ラボの金野諭社長(写真1)は展示中の自社製品「mCloud Controller」のポイントについてこう説明。mCloud Controllerが備える機能について、デモを交えながら紹介した。

 mCloud Controllerは、モーフ・ラボが販売するPaaS環境を構築するためのアプライアンス製品。モーフ・ラボは開発元である米Morphlabsの日本法人である。

 mCloud Controllerの最大の特徴は、仮想サーバーの設置作業や運用管理作業を自動化する機能にある。アイコンやプルダウンメニューなどの簡単な操作をしていけば、仮想サーバーの立ち上げからアプリケーション実行環境のインストール、各種の設定など、アプリケーションを動かすのに必要な作業が完了する。

 これらの作業内容はテンプレートとして登録できる。テンプレートを選択すれば、mCloud Controllerは各種の設定を自動実行し、アプリケーション実行環境を用意する(写真2)。また、課金管理やエンドユーザーの管理機能など、アプリケーションを商用サービスとして提供するために必要な機能も備える。

 障害発生時には、mCloud Controllerが自動的に修復作業を開始する。例えば、仮想サーバー上で動作するアプリケーションサーバーに障害が発生した際、mCloud Controllerの管理機能がそれを検知。別の仮想マシンの立ち上げ、アプリケーション実行環境の配置、各種の設定といった、復旧に必要な作業を自動実行する。

 モーフ・ラボはデータセンター事業者であるブロードバンドタワーと提携している。ブロードバンドタワーは、モーフ・ラボのmCloud Controllerを使ったPaaSサービス「Flex-PaaS」を提供する計画だ。11月から無料のトライアルユーザーを募集するという。