写真1●「サービスカタログ」の画面
写真1●「サービスカタログ」の画面
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写真2●システム管理者向けのリソース管理画面
写真2●システム管理者向けのリソース管理画面
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 富士通は2010年10月18日から開催している「ITpro EXPO 2010」で、プライベートクラウド向けの運用管理ソフトを展示している。「クラウド インフラ マネージメント ソフトウェア」がそれだ。

 この製品の最大のポイントは、仮想サーバーの配備を自動化できること。まず、システム部門の管理者は、標準的な仮想サーバーの設定を、事前に「サービスカタログ」としてユーザー部門側に公開する。例えば「Web開発用」「Webシステム本番用」といった具合だ。設定項目は、CPU、主記憶、ディスク容量、コスト計算用の料金などである。

 ユーザー部門の担当者は、クラウド インフラ マネージメント ソフトウェアが提供する「セルフサービス ポータル」にWebブラウザでアクセスする。ユーザー部門の担当者は、このポータルにアクセスして、サービスカタログを閲覧(写真1)。自部門の利用目的に合わせて、適切な設定メニューを選択し、利用申請を提出する。「10分から15分ほど待てば、仮想サーバーを利用できるようになる」(富士通の説明員)。

 サービスカタログとして事前に用意しておくことで、システム管理者は作業の工数を短縮できる。ユーザー部門の利用者も申請にまつわる手間が省ける。

 システム管理者向けには、仮想サーバーの利用状況を一元的に把握する機能を備える。仮想サーバーの利用状況をグラフなどで表示(写真2)。目で確認しながら、ハードウエア資源を増設するなどの対策を取ることができる。

 すでに8月26日から出荷済み。「製品を見たユーザー企業から、管理画面の見やすさや使い勝手について好評を得ている」と富士通の説明員は語る。この11月にはマイナーチェンジを図り、画面をさらに改良する計画という。

 対応する仮想化ソフトはヴイエムウェアの「VMware vSphere 4」。2010年末から2011年3月末をめどに、マイクロソフトの「Hyper-V 2.0」にも対応する予定。