写真●NRIブースにおけるBIツール「Jaspersoft」のデモの様子。iPadからも、PCと同じ画面が参照できる
写真●NRIブースにおけるBIツール「Jaspersoft」のデモの様子。iPadからも、PCと同じ画面が参照できる
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 野村総合研究所(NRI)は、東京ビッグサイトで2010年10月18~20日に開催しているITpro EXPO 2010の「クラウド・フェスタ2010」に、オープンソースソフト(OSS)製品を出展し、ライセンス費用などにかかる“ムダ取り”を訴えている。現場での情報共有やグローバル化に伴いエンドユーザー数が増える傾向にあるなか、「アプリケーション分野にもOSSを採用すれば、ソフト関連費用は3分の1程度にまで圧縮できる」という。

 会場に展示したのは、シングルサインオン環境を構築するための「OpenAM」、BI(ビジネスインテリジェンス)ツールの「Jaspersoft」、ポータル構築ツールの「OpenStandia/Portal」の三つ。NRIが「OpenStandia」ブランドで展開するOSS製品の中から、顧客ニーズが高まっている分野を選択した(写真)。

 例えば、OpenAMは社内に増えてきた複数のWebアプリケーションを統合する用途として、「今最もニーズが高まっている」(NRI)。J-SOX(日本版SOX法)対応などで、離職者などのID管理が強く求められているといった要因もある。

 JaspersoftとOpenStandia/Portalは、グローバル化の進展でエンドユーザー数が国内外に広がり、商用ソフトではライセンス費用が“かけ算”で増えることから、「OSSが選択肢に加えられるケースが増えている」(NRI)。いずれもJavaをベースに、グローバルに活用/サポート事例があることも、グローバル化の中で評価が高まっているとしている。

 NRIのOpenStandiaは、企業が利用するためのOSSを集め、検証したもの。約50種類のOSSをラインアップする。これまでの構築経験から、用途別に最適化した組み合わせ例も蓄積できたことから、テンプレート(ひな型)化も進めている。2010年5月には、クラウド上でOSSを利用するためのテンプレートを「OpenStandia on クラウド」としての提供を始めている。

 OpenStandia on クラウドのテンプレートは現在、約30種類をそろえている。NRIでは、「2年以内をメドに100種類にまで増やしたい」考えだ。