写真1●「Interstage Interaction Manager」を使って構築した業務ポータルのデモ画面
写真1●「Interstage Interaction Manager」を使って構築した業務ポータルのデモ画面
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写真2●統合ID管理ソフト「PMaid IDMaster」の画面
写真2●統合ID管理ソフト「PMaid IDMaster」の画面
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 富士通は2010年10月18日から開催している「ITpro EXPO 2010」で、クラウドサービスと社内システムを組み合わせた業務ポータルのデモを展示している。シングル・サインオン機能を使って利便性を向上させているのがポイントだ。

 デモで使用している製品は、富士通製のWebアプリケーションの開発・実行環境である「Interstage Interaction Manager」。Ajaxを使ったフロントアプリケーションを実現できる。

 Interstage Interaction Managerは、複数のHTML画面を組み合わせて表示する機能を備える。例えば、受発注システムの画面に商品管理システムの画面を組み合わせるといった使い方が可能だ。システム同士のデータ連携機能も持つ。顧客情報システムから取得した住所データを地図サービスに転送して、地図を自動的に表示する、といった処理が実現できる。

 シングル・サインオンの機能も備える。既存の業務システムに手を加えずに、1回のIDとパスワードの入力で複数のシステムに一度にログインできる。

 展示では、企業の業務ポータルを想定したデモ用アプリケーションを見せた(写真1)。個人の電子メールやスケジュール管理、所属している部署の共有スケジュール、セールスフォース・ドットコムによるSaaS型顧客管理アプリケーションの画面を1画面にまとめている。セールスフォースのサービスに対しても、Interstage Interaction Managerのシングル・サインオン機能を使ってログインしている。

 またこの展示では、同社の統合ID管理ソフト「PMaid IDMaster」と組み合わせた使い方を提案している。PMaid IDMasterは、利用者の属性情報とシステムのID/パスワードを統合管理するソフト(写真2)。経営者、営業担当者、人事担当者などといった利用者の属性に応じて、システムの機能やデータの利用範囲を制御するためのものだ。「Interstage Interaction Managerとの間でID情報を共有することにより、システムのセキュリティを確保するのと同時に、ID管理の手間やミスが減らせる」(富士通の説明員)。クラウドサービスのID情報についても管理が可能。ただし、サービスの種類に応じて自動化できる範囲は異なる。

 今後の企業情報システムでは、クラウドサービスと社内システムの混在環境がますます増える。「両方に対応したアプリケーション基盤とID管理ソフトを組み合わせることで、セキュリティを確保しながらも、利便性の高いアプリケーションが実現できる」(富士通の説明員)。