写真●「Sitecore CMS」の画面例、実際にコンテンツを作成しているところ
写真●「Sitecore CMS」の画面例、実際にコンテンツを作成しているところ
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 CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)を開発・販売するサイトコアは2010年末までに、同社のCMS製品「Sitecore CMS」のクラウド版の提供を始める。2010年10月18日に東京ビッグサイトで開幕した「ITpro EXPO 2010」では、クラウド版の元になる「Sitecore CMS」の最新版を展示している。サイトコアはデンマークに本社を置き、今年2月に日本での業務を開始した。

 Sitecore CMSは、Webサイトに掲載するコンテンツを管理・編集するためのソフト。個々の顧客に対応するためのパーソナライズ機能や、アクセス分析機能を持つ。マイクロソフトのCRM(顧客情報管理)ソフト「Dynamics CRM」や、文書共有ソフト「SharePoint」と連携するためのコネクタも用意する。「Dynamics CRMで管理している顧客がWebサイトにアクセスした際に、担当営業からの挨拶を表示する」「SharePointで管理している文書をコンテンツとしてWebサイトで表示する」といった使い方を想定している。

 クラウド版では、Sitecore CMSをマイクロソフトのPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)である「Windows Azure」上で利用できるようにする。Sitecore CMSを構成する機能のうち、コンテンツ管理機能やWebサイトのレンダリングエンジンなどをWindows Azure上に置き、コンテンツ編集機能はオンプレミスとして社内のサーバーに残すといった使い方を想定している。

 クラウド版のメリットについて、セールス・グループの原水真一ソリューション セールス・マネージャーは、「ハードウエアの準備期間の短縮などにより、Webサイト構築の短期化できることだ」と説明する。「インターネットマーケティングの世界は移り変わりが早い。顧客を素早く捕らえるためにも、Webサイトの構築期間の短縮は企業にとって大きな意味がある」(同)という。