写真●日立製作所のディスクアレイシステム「Hitachi Virtual Storage Platform」
写真●日立製作所のディスクアレイシステム「Hitachi Virtual Storage Platform」
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 2010年10月18~20日に開催しているITpro EXPO 2010展示会で、日立製作所は先月発表したディスクアレイシステム「Hitachi Virtual Storage Platform(VSP)」を展示している。

 VSPの主な特徴は2つ。1つは標準で2.5インチのHDDをサポートしていること。これまで同社では、3.5インチのハードディスク・ドライブ(HDD)を搭載していたが、2.5インチのHDDを搭載することによって、HDDの数量を増やすことができ、搭載容量が飛躍的に伸びたという。「消費電力を抑えられるのに加え、データセンターなどに設置した場合、設置スペースが狭くて済むためコスト削減にもつながる」(同社)。

 2つ目の特徴は、データの自動階層化機能を備えていること。今までは、よく使うデータはSSDやSAS HDDに、あまり使用しないデータはSATA HDDに管理者が個々に振り分けることが多かった。VSPはそうした作業を自動的に行う。

 この機能は、既に他社製品でも採用されているが、VSPの優れている点は容量を移動させるデータのブロック単位が細かいこと。他社製品は最小単位が1Gバイトであり、階層を移動する場合に余分なデータも移動させざるを得ない。だが、「VSPは42Mバイトと単位を細かくすることで、例えばアクセス頻度の高いデータをピンポイントで移動させやすくなる」(同)。

 逆に42Mバイトよりブロック単位を小さくすると、移動処理の回数が多くなり、無駄が発生してしまう。日立はこれまでのディスクアレイ製造の経験から、42Mバイトが最適だと考えたという。