写真●KVM上で200ゲストを稼働している様子
写真●KVM上で200ゲストを稼働している様子
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 レッドハットは、2010年10月18日から東京ビッグサイトで開催の「ITpro EXPO 2010」展示会場で、Linuxカーネルの仮想化機能「KVM」(Kernel-based Virtual Machine)上で200のゲストOSを稼働させるデモを実施中である(写真)。

 OSには、ホスト/ゲストともに同社が販売する「Red Hat Linux Enterprise 5.5」を使用。OSには特別なカスタマイズや、特殊なチューニングは施していない。ハードウエアにはデルの2Uサーバー「PowerEdge R815」(プロセッサがAMD Opteron 6174×8基の計48コア、メモリーが256Gバイト)を使用している。

 各ゲストOSには4Gバイトのメモリーを割り当てており、仮想的な総使用メモリーは800Gバイト。しかし、内容が同一のメモリーページを集約するLinuxカーネルの「KSM」(Kernel Samepage Merging)機能を有効にすることで、デモ中の総使用メモリーは90Gバイト程度に抑えられている。

 多数のゲストOSを効率良く稼働させるポイントは、ゲストが使用するストレージの選択にあるという。通常はホストOSのファイルシステム上に作成した仮想ディスクイメージを使うが、それでは無駄な処理が発生する上、ホストOSのファイルシステムの動作次第では、データが分断されて一層処理効率が低下する。「LVM(Logical Volume Manager)の論理ボリュームや、SCSI機器の論理ユニットを直接ゲストに割り当てるのが基本であり、効果も高い。カーネルのチューニングに手を付ける前にこちらを試すべき」(レッドハット グローバルサービス本部プラットフォームソリューショングループ ソリューションアーキテクトの内藤聡氏)という。