写真1●マトリクス認証の画面
写真1●マトリクス認証の画面
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写真2●リモートデスクトップの利用画面
写真2●リモートデスクトップの利用画面
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 NECネッツエスアイは2010年10月15日、iPhone/iPadに対応するモビリティーワークのソリューション「持ち出しマイデスク for iPhone&iPad」の内容を強化すると発表し、販売を開始した。

 持ち出しマイデスク for iPhone&iPadでは、出先からiPhone/iPadで自席のパソコンにリモートデスクトップ接続ができるようにするための製品と、そのインテグレーションサービスを提供する。米アレイ・ネットワークスの「Array DesktopDirect」を中心とする。これはSSL-VPN装置と、そこを介してリモートデスクトップ接続できるようにするiPhone/iPad用アプリケーションを組み合わせたもの。

 今回の強化点は、リモートデスクトップ接続の前にユーザー認証を複数かけられるようにしたこと。従来はIDとパスワードの1種類だけだったが、「マトリクス認証」と「固体番号による認証」が使用可能になった。

 マトリクス認証は、iPhone/iPadのブラウザーで画面に表示された数字の羅列から(写真1)、前もって決めておいた“場所”に表示された数字を入力させる認証方法。場所はユーザー本人しか知らないことがよりどころとなる。認証に成功すると、DesktopDirectのリモートデスクトップ接続用iPhone/iPadアプリケーションが自動的に起動し接続先のパソコンを選択する画面が表示され、リモートデスクトップ接続を開始できる(写真2)。

 このマトリクス認証は、シー・エス・イーの「SECUREMATRIX」を利用する。マトリクス認証を利用するためにはSECUREMATRIXの認証用とユーザー情報管理用の2種類のサーバーを構築する必要がある。

 固体番号による認証は、iPhone/iPadが持つ一意の固体番号(UDID)を使用する。登録されていないiPhone/iPadからはリモートデスクトップでつながせないようにできる。この認証は、アレイ・ネットワークスのSSL-VPN装置で実施する。この認証方法を使うようにすると、SSL-VPN装置がUDIDを自動的に取得するため、ユーザー操作は不要。上記のマトリクス認証と組み合わせることも可能である。

 今回強化された認証の仕組みは、NECネッツエスアイがシー・エス・イーおよび米アレイ・ネットワークスと協業して実現させた。このソリューションの価格は、個別見積もりとなっている。

 このほかNECネッツエスアイでは、SECUREMATRIXをサービスとして提供することも検討していくという。

 NECネッツエスアイは、2010年10月18日から東京ビッグサイトで開催予定の「ITpro EXPO 2010」の主催者企画「テクノロジー最前線」において、今回発表のマトリクス認証などを含めた「持ち出しマイデスク for iPhone&iPad」のデモンストレーションを実施する予定。

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