総務省は2010年10月13日、特別衛星放送(BS放送と東経110度CS放送)の委託放送業務の認定案を電波監理審議会に諮問し、原案を適当とする答申を受けた。これにより総務省は、5事業者に対して委託放送業務の認定を行うことを決定した。

 今回、特別衛星放送の委託放送業務の認定を取得することが決定したのは、IMAGICAティーヴィとジェイ・スポーツ・ブロードキャスティング(Jスポーツ)、釣りビジョン、日本映画衛星放送、ブロードキャスト・サテライト・ディズニーである。

 IMAGICAティーヴィは今回の認定を機に、東経110度CSでの「洋画★シネフィル・イマジカ」のSDTV(標準画質テレビ)放送をBSでのハイビジョン放送に切り替える。Jスポーツは東経110度CSの「J sports ESPN」のSDTV放送をBSのハイビジョン放送に移行する。認定を受けたもう一つのチャンネルの「J sports Plus」は、東経110度CSでのハイビジョン放送からBSでのハイビジョン放送に変更する。Jスポーツは既に、総務省から2009年6月にBS2チャンネルの認定を受けている。今回の認定取得により、BSデジタル放送で四つのハイビジョン放送を行うことになる。

 釣りビジョンは「BS-F(仮称)」のハイビジョン放送を提供する。日本映画衛星放送は、「日本映画専門チャンネル」の東経110度CSのハイビジョン放送をBSでのハイビジョン放送に移行する。以上はすべて有料放送である。

 これに対してブロードキャスト・サテライト・ディズニーは、無料のハイビジョン放送「D-Life(仮称)」を開局する。さらにCSの有料放送で提供中である「ディズニー・チャンネル」について、BSでのSDTV放送を開始する。

 利用する周波数帯域は、IMAGICAティーヴィとJスポーツがBS第21チャンネルである。釣りビジョンと日本映画衛星放送、ブロードキャスト・サテライト・ディズニーがBS第23チャンネルである。第21チャンネルと第23チャンネルについては、1チャンネルにつき16スロットの帯域が割り当てられる。このほかにブロードキャスト・サテライト・ディズニーは、BS第7チャンネルの周波数(6スロット)も使う。この帯域は、ディズニー・チャンネルの放送に使われる。

 今回の認定申請受け付けでは、合計18チャンネル分の申請が行われた。絶対審査では、すべての申請が基準を満たしたため、比較審査が実施された。第一次審査において、一つの申請が基準に適合しなかったが、それ以外は基準を満たした。第二次審査の結果により、どの申請に認定を与えるかが決定された。

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