米Amazon.comは米国時間2010年10月12日、電子書籍リーダー「Kindle」向け電子書籍の短編版「Kindle Singles」を発表した。1万~3万語(約30~90ページ)の分量で、米誌「New Yorker」の特集記事の2倍、あるいは一般的な書籍の数章に相当する長さという。

 Kindle Singlesは、Kindle向けコンテンツの配信サイト「Kindle Store」内に専用コーナーを設け、一般の書籍より低い価格で販売する。通常、雑誌記事としては1万語未満が適しており、書籍として出版するには5万語超が必要だが、よく研究し、熟考を重ねたすばらしい発想や政治的見解、美しいエッセイなどを著述するには1万~3万語が最適だとAmazon.comは説明する。歴史学者、作家、科学者、政治家、ビジネスリーダーなどが、世界の読者に向けて作品を配信することを支援するとしている。

 Kindle Singlesは、従来のKindle向けコンテンツと同様に、一度購入すればKindleの各機種のほか、Windows搭載パソコンや米Appleのコンピュータ「Macintosh」、Apple製スマートフォン「iPhone」、携帯型メディアプレーヤー「iPod touch」およびタブレット型コンピュータ「iPad」、カナダResearch in Motion(RIM)のスマートフォン「BlackBerry」、米Googleのモバイルプラットフォーム「Android」を搭載した端末でも閲覧できる。独自の同期機能「Whispersync」により、ブックマークや最後に読んだページをデバイス間で自動同期する。

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