米Googleは米国時間2010年10月11日、米中部大西洋岸の基幹送電線開発プロジェクト「Atlantic Wind Connection(AWC)」への投資を発表した。同プロジェクトは、Googleのほか、丸紅、スイスのGood Energiesも出資し、独立系発電事業者の米Trans-Elect Developmentが中心となって進める。2013年に着工する予定。

 基幹送電線はニュージャージー州からバージニア州沿岸沖に、350マイル(約563km)にわたって敷かれ、洋上風力発電機と地上の送電システムをつなぐ。6000MW(メガワット)の風力電源を接続する計画で、約190万世帯分の電力をまかなえる規模という。

 AWCプロジェクトにより、多数の雇用が発生するほか、消費者によるクリーンエネルギー利用の促進が期待される。また、中部大西洋岸地域の発電システムの信頼性向上にもつながるとしている。

 GoogleとGood Energiesはそれぞれ開発資金の37.5%を出資する。米メディア各社(New York TimesBusinessWeekCNET News.comなど)の報道によると、丸紅の出資比率が15%で、同プロジェクト開発のためにTrans-Electなどが共同設立したAtlantic Grid Developmentは10%となっている。2016年に開発の第1段階が終了し、2021年初頭には完成する見通し。プロジェクト全体の費用は約50億ドルと見られている。

[発表資料(Googleの公式ブログ)]
[発表資料(Good Energiesのプレスリリース)]