KDDIと沖縄セルラー電話は2010年10月12日、海外パケット定額サービスを導入すると発表した。新たに開始するサービスは2種類。海外で使える通信機器とパケット通信料金のセットを定額で提供する「グローバルデータ通信カード レンタルサービス」と、国内でパケット割引サービスに加入しているau携帯電話ユーザーがパケット通信を定額で利用できる「海外ダブル定額」である。前者のサービス開始は10月13日、後者のサービス開始は2011年3月を予定している。

 グローバルデータ通信カード レンタルサービスには、USBモデムをレンタルできる「USBタイプ」と、モバイルルーターをレンタルできる「Wi-Fiタイプ」がある。

 USBモデムは2種類で、韓国以外で使う場合は「Huawei Internet Stick」、韓国で使う場合は「C-motech CBU-450D T login Modem」となる。Huawei Internet Stickは下り最大7.2Mビット/秒(HSPAでの接続時)の通信が可能。C-motech CBU-450Dは下り最大33Mビット/秒(WiBroでの接続時。WiBroエリア以外はHSPAでの接続が可能で、下り最大7.2Mビット/秒となる)。

 モバイルルーターも2種類ある。韓国以外で使う場合は「Novatel Wireless MiFi2372」、韓国で使う場合は「WIBLO egg」となる。Novatel Wireless MiFi2372は下り最大7.2Mビット/秒(HSPAでの接続時)の通信が可能で、無線LANデバイスを同時に5台までつなげられる。WIBLO eggはWiBro専用。下り最大18.4Mビット/秒の通信が可能で、無線LANデバイスを同時に3台までつなげられる。

 USBタイプの料金は、au携帯電話を契約しているユーザーは1日980円、契約していないユーザーは1日1280円。Wi-Fiタイプの料金は、au携帯電話を契約しているユーザーは1日1280円、契約していないユーザーは1日1580円。ここでいう1日は、日本時間の0時から23時59分で、出発日から帰国日までの日数分の料金がかかる。

 このサービスにはレンタル機器を紛失・破損した際の弁償代金を免責する補償制度がある。100%免責する「補償制度フルプラン」は1日367.5円、80%免責する「保障制度ライトプラン」は1日262.5円で、この料金はUSBタイプとWi-Fiタイプで同額である。レンタルする機器は宅配便、または成田空港の空港カウンター(営業時間7時30分~21時)での受け取りになる。10月13日時点でのサービス対象国・地域は23(一覧は[リリースの別紙]に記載)。対象国・地域は、今後順次拡大していく。

 海外ダブル定額は、au携帯電話のユーザーを対象に、海外での特定事業者にローミングした際の1日ごとのパケット通信料を2段階定額にするサービス。パケット通信料はau携帯電話の場合CDMA対応エリアが1パケット0.35円、GSM対応エリアは50パケットまで50円で超過分は1パケット0.2円。auスマートフォンは、1パケット0.2円である。ただし通信料の上限が2段階設定されており、通信料が4万円相当(約20万パケット)までは上限が1日1980円。それ以降は上限が1日2980円になる。ここでいう1日は、日本時間の0時から23時59分。

 このサービスには利用条件があり、国内パケット割引サービスの「ダブル定額」「ダブル定額ライト」「ダブル定額スーパーライト」「プランE」「プランEシンプル」「パケット割WINミドル」「パケット割WINスーパー」のいずれかの契約が必要。定額の対象になるのは、au携帯電話およびauスマートフォンからのメールやブラウザなどの利用と、パソコンとの接続による利用。また、対応エリア内でサービス対象となる事業者のネットワークを利用した場合のパケット通信が定額の対象である。

 海外ダブル定額の10月13日時点での対応エリアと対応事業者は、アメリカのVerizon Wireless、中国のChina Telecom、韓国のSK Telecom。サービス開始までに順次拡大、追加していく。

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