ヤフーとIDCフロンティアは2010年10月8日、福島県白河市に新しいデータセンター「新白河データセンター(仮称)」を建設すると発表した。特徴は年間90%以上(約11カ月間)の長期間にわたり、外気を利用した冷却方式(外気空調)を使うことだ。1.2以下のPUE(データセンター全体の消費電力÷IT機器関連の消費電力)を実現できる設計になっているという。

 竣工は2012年3月末の予定。第一期の工事では600ラック規模のデータセンター1棟を建設する。ヤフーが自社サービスで使うサーバーを運用するほか、IDCフロンティアのクラウドサービス「NOAH」やコロケーションサービスとしても販売する。今後、最大6棟まで拡張可能な計画とする。

 新白河データセンターはヤフーが保有し、運用もヤフーが手掛ける。外気空調のノウハウは、IDCフロンティアが2008年10月に竣工した福岡県北九州市のデータセンター「アジアン・フロンティア」での経験を活用。建物形状や空調設備を見直し、データセンター内の空気の搬送効率を高めた。福島県白河市を選定した理由は「気温が低いなど気候条件が良い、地震に強い、首都圏から近いといった点を勘案した」(IDCフロンティア広報)という。