写真1●育て上げネットの工藤啓理事長
写真1●育て上げネットの工藤啓理事長
[画像のクリックで拡大表示]
写真2●マイクロソフト 執行役 法務・政策企画統括本部長の伊藤ゆみ子氏
写真2●マイクロソフト 執行役 法務・政策企画統括本部長の伊藤ゆみ子氏
[画像のクリックで拡大表示]
写真3●「マイクロソフト職場見学プログラム」の参加者を激励するマイクロソフトの樋口泰行代表執行役社長
写真3●「マイクロソフト職場見学プログラム」の参加者を激励するマイクロソフトの樋口泰行代表執行役社長
[画像のクリックで拡大表示]

 マイクロソフトは2010年10月8日、15歳から39歳の年齢層の就職を支援する「ITを活用した若者就労支援プログラム」の新たな施策を発表した。11月から、同プログラムの参加者を対象に、マイクロソフトでの仕事を体験するインターンシップ制度を開始する。

 「ITを活用した若者就労支援プログラム」は、同社が2010年1月にスタートした就労支援活動(関連記事)。若者の就職を支援する政府事業「地域若者サポートステーション」を受託するNPO法人と連携し、就職せず学校にも通っていない、いわゆるニートの状態にある男女を対象に、3段階のIT講習を無償提供している。

 4月に開講した初級のIT講習には、8月までの5カ月間で248人が参加した。4月、5月の早期に受講を開始した200人のうち、37%が就職、または学校/職業訓練校への進学を達成したという。NPO法人「育て上げネット」の工藤啓理事長(写真1)は、「地域若者サポートステーションに所属する就労希望者の就職/進学率は、IT講習を実施する前は10~20%程度だった。今回達成した37%は、全国平均の2~2.5倍の高い値」と説明した。

 さらに同社は今後の挑戦として、「IT講習で身に付けたスキルを使って、実際に仕事をしてみる職業体験の機会を提供していく」(同社 執行役 法務・政策企画統括本部長の伊藤ゆみ子氏、写真2)ことだ。その取り組みの一環として、11月から、IT講習の全課程を修了した受講者を対象にとした1カ月間のインターンシップ制度「若者向けマイクロソフトインターンシップ」をスタートする。マイクロソフトの営業部門、マーケティング部門、経理部門など9部門で合計10人を受け入れ、実際に同社の業務を体験してもらう。参加者1人に社員1人がメンターとして付き、仕事のサポートやメンタルケアを行うという。

 また、10月からはIT講習の参加者を対象とした「マイクロソフト職場見学プログラム」を開始した。対象者をマイクロソフト本社に招待し、職場見学と「社会人として働くことに関するセミナー」を実施する。同日開催された第1回目の職場見学プログラムでは、樋口泰行代表執行役社長が参加者を激励(写真3)。「人が成長するには、人との交流が必要だ。職場見学やインターンシップで我々が働く姿を見て、社会人として働くことのイメージを持っていただけたら」と述べた。