米Motorolaは現地時間2010年10月6日、携帯電話機の製造子会社であるMotorola Mobilityが米Appleに特許を侵害されたとして、米国際貿易委員会(ITC)と米イリノイ州北地区連邦地裁、米フロリダ州南地区連邦地裁に提訴したと発表した。ITCには、輸入、販売、出荷、宣伝などの差し止めを、連邦地裁には特許の使用停止と損害賠償命令を、それぞれ求めている。

 訴えの対象に挙げているのは、Appleのスマートフォン「iPhone」と、タブレット端末「iPad」、携帯メディアプレーヤー「iPod touch」およびPCの「Macintosh」の一部の機種。Motorolaが開発した重要分野における初期の技術がこれらAppleの製品と、「MobileMe」「App Store」などの関連サービスに使われており、18件の特許が侵害されたと主張している。

 具体的には、W-CDMAや、GPRS、802.11といった無線通信やアンテナ設計に関連する技術、およびスマートフォンの主要技術になっている電子メールの無線通信や、近接センサー、アプリケーション管理、位置情報サービス、機器間同期といった技術である

 スマートフォンの特許を巡っては、Motorola自身が、米Microsoftから電子メールやスケジュールの同期に関する特許を侵害しているとして提訴されている(関連記事:Microsoft、Android端末の特許侵害でMotorolaを提訴)。Appleと台湾HTCは、それぞれが自社の特許が侵害されたとして互いに訴えているほか、AppleとフィンランドNokiaのあいだでも法廷争いが続いている(関連記事:NokiaがまたAppleを提訴、「iPadにも特許侵害あり」と主張)。

[Motorolaの発表資料]