米Googleは米国時間2010年9月30日、同社が取り組んでいる新たな画像フォーマット「WebP」の開発者向けプレビュー版を発表した。Webに利用される画像を大幅に圧縮し、読み込み速度を従来より高めることができるという。

 同社によれば、現在、Webページ当たりの画像の割合はバイト数換算で65%にのぼり、特にモバイルインターネットにおけるWeb体験の著しい低下をまねく要因になっている。Web上の画像はJPEG形式を主として、PNGやGIF形式なども使われているが、これらは「ロスが多い」という。

 Googleは、こうした画像圧縮性能の改善を目指し、新技術の実験を行った。約100万点の画像をWebからランダムに選び、明らかな画質の劣化が認識されない範囲でWebPを使って再圧縮したところ、画像サイズを平均39%縮小することができた。WebPは、2010年5月に同社がオープンソース化したビデオコーデック「VP8」の技術をベースにしている。

 開発者は、GoogleのWebP専用サイトを通じて、変換ツールや実験サンプル画像、コミュニティなどにアクセスできる。

発表資料
JPEG形式との画質、サイズ比較