今後のパソコン市場の拡大と、インテルが果たす役割を語る吉田和正社長。ファッション誌を手に、若い女性層に対する販促活動について熱く語った
今後のパソコン市場の拡大と、インテルが果たす役割を語る吉田和正社長。ファッション誌を手に、若い女性層に対する販促活動について熱く語った
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日本のノートパソコン市場では2010年9月現在、48%がCPUに「Core i 5」を搭載。「Core i」シリーズ全体では、約8割のシェアを占める
日本のノートパソコン市場では2010年9月現在、48%がCPUに「Core i 5」を搭載。「Core i」シリーズ全体では、約8割のシェアを占める
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インテルは今まで同社にとって“空白区”だった若い女性層を狙い、イベント協賛や書籍タイアップなど、パソコンのさまざまな販売促進活動を続けている
インテルは今まで同社にとって“空白区”だった若い女性層を狙い、イベント協賛や書籍タイアップなど、パソコンのさまざまな販売促進活動を続けている
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インテル技術本部の土岐英秋副本部長は、IDF 2010の情報を基に新CPU「Sandy Bridge」(開発コード名、サンディブリッジ)について説明した
インテル技術本部の土岐英秋副本部長は、IDF 2010の情報を基に新CPU「Sandy Bridge」(開発コード名、サンディブリッジ)について説明した
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来年登場予定のSandy Bridgeは、製造プロセス32nmで「Westmere」(現行のCore i7/Core i5/Core i3シリーズの開発コード名)と同じだが、新しいマイクロアーキテクチャーを実装する
来年登場予定のSandy Bridgeは、製造プロセス32nmで「Westmere」(現行のCore i7/Core i5/Core i3シリーズの開発コード名)と同じだが、新しいマイクロアーキテクチャーを実装する
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Sandy Bridgeの概要。1つのチップ上にCPU、グラフィックス、メモリーコントローラー、PCI Expressを統合したことが最大の特徴だ
Sandy Bridgeの概要。1つのチップ上にCPU、グラフィックス、メモリーコントローラー、PCI Expressを統合したことが最大の特徴だ
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現行のCPU、Core i7/Core i5/Core i3シリーズでは、CPUのコアとグラフィックスは別々のダイ上にあったが(左図)、Sandy Bridgeでは単一ダイ上に実装された(右図)
現行のCPU、Core i7/Core i5/Core i3シリーズでは、CPUのコアとグラフィックスは別々のダイ上にあったが(左図)、Sandy Bridgeでは単一ダイ上に実装された(右図)
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 インテルは2010年9月30日、パソコン市場への取り組みを解説する定例記者説明会を開催。同社のCPU「Core i」シリーズの普及状況や、先日米国で開催された開発者向け技術フォーラム「Intel Developer Forum (IDF)2010 San Francisco」の概要を紹介した。

 同社によると、2010年9月現在、日本で販売されているノートパソコンの48%が、CPUに「Core i 5」を搭載している。さらに、「Core i3」を含めた「Core i」シリーズ全体では、約8割のシェアを占めるという。今年に入り、一気に普及した形だ。Core i5搭載パソコンは、今後さらに販売数量が伸びる見込みで、インテルの吉田和正社長は「パソコンの“標準CPU”として完全に受け入れられた」と語る。

 インテルは現在、パソコン市場の活性化を目指し、イベントの協賛や啓蒙活動などさまざまな取り込みをしている。その一つが、女性ユーザーの掘り起こしだ。9月には、女性向けファッション誌に編集協力。人気ブランド「MURUA」プロデューサーの荻原桃子さんにパソコンの利用シーンを誌上で語ってもらい、若い女性に浸透を図ったという。こうした活動を通して「パソコンの新しいユーザーを作り上げていきたい」(吉田社長)。

 説明会の後半では、インテル技術本部の土岐英秋副本部長が登壇。IDF 2010で発表された情報を基に、2011年初めに登場予定の次期CPUのマイクロアーキテクチャー「Sandy Bridge」(開発コード名、サンディブリッジ)について説明した。

 Sandy Bridgeの最大の特徴は、1つのダイ(シリコーン)上にCPU、グラフィックス、メモリーコントローラー、PCI Expressを統合したこと。現行のCPU、Core i7/Core i5/Core i3シリーズ(開発コード名、Westmere)でもグラフィックスはCPUと統合されていたが、実は別々のダイをワンパッケージにまとめただけだった。CPUのコアは製造プロセス32nmだが、グラフィックスのユニットは45nmなのだ。一方、Sandy BridgeではグフィックスもCPUのコアと同一ダイ上に実装され、グラフィックスのユニットも製造プロセス32nmになった。

 その結果、内部構造が大きく変わり、「エネルギー効率を上げながら、驚異的なパフォーマンスを発揮することができる」(土岐副本部長)という。