写真1●シスコのブレードサーバー「ブレード「UCS B230 M1」
写真1●シスコのブレードサーバー「ブレード「UCS B230 M1」
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写真2●シスコのLANスイッチ「Nexus 5548」
写真2●シスコのLANスイッチ「Nexus 5548」
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 シスコシステムズは2010年9月28日、サーバー製品「Cisco Unified Computing System」(UCS)向けの新オプション「ユニファイドネットワークサービス」を発表した。ファイアウォールやWAN最適化装置といったアプライアンス製品を、仮想化環境上で動作するソフトウエアとして提供する。出荷開始は11月。価格は未定。

 ユニファイドネットワークサービスはWAN最適化の「virtual WAAS」(vWAAS)、ファイアウォールの「Virtual Security Gateway」(VSG)の2製品を軸に構成する。サーバー上で動作する仮想スイッチ「Nexus 1000V」と連携して、仮想マシン(VM)単位で仮想アプライアンス機能を割り当てる。

 例えばファイアウォール機能を使う場合、異なるVLANに所属するVMに対して同一のポリシーを割り当てたり、同一のVLANに所属するVMに異なるポリシーを割り当てたりできる。仮想化環境の管理ツールと連携することで、VMのプロビジョニング時に自動的にポリシーを設定することも可能だ。WAN最適化も同様に運用できる。

 シスコの石本龍太郎専務執行役員データセンター事業統括は「シスコは『データセンター3.0』というコンセプトを推進してきたが、今回、ユニファイドネットワークサービスを追加して『Cisco Data Center Business Advantage』という新たなビジョンを掲げる」とした。今後、負荷分散装置もユニファイドネットワークサービスとして提供する計画という。

 UCS強化の一環として、今年10月末に新ブレード「UCS B230 M1」も発売する(写真1)。ハーフサイズのブレードにXeon 6500またはXeon 7500を2ソケット、メモリーを512Gバイト(発売時は256Gバイト)まで搭載できる。「プロセッサやメモリーを高密度に搭載できるため、仮想デスクトップなど多数のVMを必要とする用途に向く」(ディーン・ホウアリ プロダクトマネージメント シニア マネージャ)という。価格は未定。

 LANスイッチ「Nexus」シリーズにも新製品を投入する。トップ・オブ・ラック製品に当たるNexus5000シリーズの後継として、「Nexus 5500」シリーズを9月末に発売する。Nexus 5500シリーズでは、最大48ポートまで搭載できる「Nexus 5548」を用意(写真2)。従来機種の2倍のポート密度を可能にした。このほか、ファイバチャネルを直接接続できるようにした。Nexus 5548の参考価格は2万5600米ドル(約220万円)。