BlackBerry PlayBook
BlackBerry PlayBook
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 カナダのResearch In Motion(RIM)は米国時間2010年9月27日、ビジネスユーザー向けタブレット型コンピュータ「BlackBerry PlayBook」を発表した。米国で2011年初頭に発売し、2011年第2四半期より他の地域へ拡大する予定。価格は明らかにしていない。

 BlackBerry PlayBookの外寸は5.1インチ(130mm)×7.6インチ(193mm)×0.4インチ(10mm)。重量は約0.9ポンド(400g)。7インチのマルチタッチ対応WSVGA(1024×600ピクセル)ディスプレイ、動作周波数1GHzのデュアルコアプロセッサ、1Gバイトのメモリーを搭載する。OSは、SMP(対称型マルチプロセッシング)に対応した「BlackBerry Tablet OS」で、今年1月に買収したQNX Software SystemsのリアルタイムOS「QNX Neutrino」をベースにする(関連記事:BlackBerryのRIM、組み込みOSのQNX買収で車載システム分野に参入へ)。

 BlackBerry PlayBookは、大企業のビジネスユーザーなどによる利用を想定し、同社のサーバーソフトウエア「BlackBerry Enterprise Server」との連携を視野に入れている。HTML5をはじめ、米Adobe Systemsの「Flash Player 10.1」および「Mobile AIR」をサポートする。

 HD(高品位)ビデオを録画可能なカメラを前面と背面に備え、HDMIポートとUSBポートを搭載する。無線機能は802.11 a/b/g/nとBluetoothに対応する。

 同社製スマートフォン「BlackBerry」を所有しているユーザーは、BlackBerry PlayBookを同スマートフォンとBluetooth接続して、スマートフォン側の電子メール、カレンダー、ドキュメントなどをBlackBerry PlayBookの大画面で閲覧することができる。スマートフォンのデータはBlackBerry PlayBookに残らず、一時的にキャッシュ保存されるだけなので、企業データの安全性を確保できるとしている。

 RIMは、将来的に第3世代(3G)、第4世代(4G)ネットワーク対応モデルの投入も計画している。

 また同社は、開発者支援のツールやサービス提供についても明らかにした。BlackBerry PlayBook向けソフトウエア開発キット(SDK)「BlackBerry Tablet OS SDK」は数週間以内に開発者向けにリリースする。BlackBerry用の企業アプリケーション構築プラットフォーム「BlackBerry Enterprise Application Middleware」は限定ベータ版を年内にリリースし、2011年に追加のライブラリーを提供する。Webアプリケーション開発プラットフォーム「BlackBerry WebWorks」はオープンソースコミュニティ向けにWebサイトで公開している。アプリケーション開発者の広告導入を支援するサービス「BlackBerry Advertising Service」は、SDK、分析機能、広告ネットワークを提供する。SDKは開発者向けサイトから入手可能。

 そのほか、BlackBerryメッセージ機能をアプリケーションに組み込むための「BlackBerry Messenger(BBM)Social Platform」を来春リリースする。米Webtrendsと共同のアプリケーション使用測定サービス「BlackBerry Analytics Service」を2011年初頭に利用可能にする。

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]
[発表資料(3)]
[発表資料(4)]
[発表資料(5)]
[発表資料(6)]