日本テレビ放送網は2010年9月27日、早期サービス開始が可能な3件について「ビジネストライアル案件」として採用し、事業・サービスの開始を決定したと発表した。

、日本テレビは、社長を委員長とするインキュベーション委員会を設置し「広告以外の収入拡大」「新規事業の創出」「グループを含めた社員のビジネスマインドの醸成」を目的に事業企画の公募を行った。 日本テレビやグループ各社から合計750件の応募があり、委員会は3件をビジネストライアル案件として採用した。3件の内容は以下の通り。

<「日テレ ぐるチケ」>
 フラッシュマーケティングサービス(WEBサイト上で割引クーポンを共同で購入するビジネスモデル)を開始する。フラッシュマーケティングでは、あらかじめ「クーポン販売の制限時間」と「販売が成立する最低枚数」を設定し、購入希望者が制限時間内に設定枚数まで達した場合にのみ売買が成立する。

 番組との連携などテレビ局ならではのアイディアとオリジナリティのある企画・サービスを展開する。既存のサービスモデルに日本テレビが関わることで、「テレビ」×「インターネット」×「クーポンチケット」という新しい形を創りだし、ユーザーとクライアントのニーズに応える。

<「日テレ ソーシャルゲーム」>
 ソーシャルゲームのアイテム課金市場が現在急成長する中、「テレビ」と「ソーシャルゲーム」を連動する。日本テレビが持つ「コンテンツ力」と「プロモーション力」を活用して、「日テレ発による今までにないゲーム」を開発・展開し、収入獲得を目指す。第1弾として、「スッキリ!! 」商品開発部、スポーツコンテンツの2種類をモバゲーTOWNで展開する予定。

<「日テレ アプリ」>
 日本テレビグループで制作・販売するアプリのポータル機能を持つ「日テレアプリ」を立ち上げ、収入獲得を図る。アプリの企画は社内外に広く募集し、テレビ・番組コンテンツ連動だけにとらわれない形でアプリの制作・販売を行っていく。また、テレビ番組と連動したレコメンドサイトの事業化についても積極的に検討を進める。

 なお、日本テレビのビジネストライアル案件は、採算性が必ずしも明確でない特定の事業について、1年~2年の期間を定めて事業予算を確保して企画提案者とビジネス推進部を中心に事業展開を行い、採算性を見極めるというもの。今回ピックアップした3件のほかにも、応募企画の中からプロジェクトチームなどで調査・研究の行われている案件が多数あり、随時ビジネストライアル案件などの形をとってサービスを開始していく予定という。

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