PostgreSQL Global Development Groupは2010年9月20日(現地時間)、オープンソースのデータベース管理システム新版「PostgreSQL 9.0」をリリースした。9.0ではホット・スタンバイ機能を備え、レプリケーション機能も標準となった。

 従来のバージョンでは、待機サーバーを用意し障害時に処理を引き継ぐウォーム・スタンバイが可能だった。ホット・スタンバイ機能により、待機サーバーを通常運転時に参照専用サーバーとしても使用できる。

 レプリケーションは従来pgpool-IIなどのオプションソフトと組みわせることで可能だったが、標準の組み込み機能となった。ただし、自動的に参照を分散する機能はまだ備えておらず、pgpool-IIなどと組みわせることで負荷分散を実現できる。pgpool-IIの最新版である3.0 では、PostgreSQL 9.0のレプリケーションとの連携機能を強化している。

 簡単な操作で一括権限設定が可能になったほか、ストアドプロシージャで無名ブロックと名前付き関数呼び出しをサポートした。また以前からLinuxやUNIX系OSでは64bit版に対応していたが、Windows版でも64bit版をサポートした。

 このほか、約200件の機能追加や改善が行われた。9.0の開発には、約100人の技術者が参加した。

[日本PostgreSQLユーザ会によるリリース案内]
[日本PostgreSQLユーザ会による紹介記事「PostgreSQL 9.0 の新機能」]
[PostgreSQL 9.0 プレスキット(日本語版)]