米Oracleは米国時間2010年9月20日、プライベートクラウド構築のための統合システム「Oracle Exalogic Elastic Cloud」をはじめ、クラウドコンピューティング環境に焦点を合わせたハードウエアやソフトウエアを発表した。

 Oracle Exalogic Elastic Cloudは、サーバー、ネットワーク、ストレージ、OS、ミドルウエアを一つにまとめたシステムで、64ビットのx86プロセッサ、InfiniBand対応I/Oファブリック、半導体ディスク(SSD)とアプリケーションサーバー「Oracle WebLogic Server」などで構成する。

 同社のミドルウエア「Oracle Database 11g」「Oracle Real Application Clusters」などとの連携に最適化し、Javaアプリケーションの性能を大幅に高めるとしている。「Oracle Solaris」または「Oracle Linux」をサポートする。

 同日発表したデータベースアプライアンスの新モデル「Exadata Database Machine X2-8」は、大規模なオンライントランザクション処理に対応する。米Intel製CPUを搭載した8ソケットサーバー2台を組み合わせ、合計コア数は128。ストレージ容量は最大336Tバイトである。

 そのほか、16コアのサーバー向けプロセッサ「SPARC T3」を搭載したシステムは、シングルソケットで16コアのブレード型、4ソケットで64コアのラック型などをそろえる。SOA(サービス指向アーキテクチャ)ベースのミドルウエア製品群「Oracle Fusion Applications」は7種類のファミリー構成で100以上のモジュールを提供する。同社によれば、「100%オープンな標準規格をベースにしている」という。

 また、Oracle Solarisについては次期版「Oracle Solaris 11」を2011年中に利用可能にする計画で、まず「Express」エディションを年内にリリースする。

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