米IBMは米国時間9月20日、データ分析大手の米Netezzaを買収することで両社が最終合意したと発表した。買収金額は1株当たり27ドル、総額は17億ドルとなる。取引はすべて現金で行い、2010年末までに買収手続きを完了する見込み。

 Netezzaは売り上げや顧客情報といった各種データの分析を高度化するためデータウェアハウス(DWH)アプライアンスを手がける企業。同社のシステムは複雑なクエリを迅速に処理でき、従来のシステムに比べて10~100倍のパフォーマンスを実現できるとしている。米欧の証券取引所を運営するNYSE Euronextや米Time Warner、サッポロビール、英国のインターネット・サービス・プロバイダーVirgin Mediaなどが同社のシステムを採用している。

 買収手続き完了後、IBMはNetezzaの技術をInformation Managementソフトウエアに組み込み、コンサルティング部門「Business Analytics and Optimization Services」のサービス拡充を図る。同社は過去4年間では同部門の事業に関連して23の企業を買収しており、総額約120億ドルを投資している。こうした施策により2010年第2四半期に同部門の事業規模が14%拡大したと説明している(関連記事:IBM,データベース・セキュリティ技術のGuardiumを買収)。

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