写真1 9月11日に行われたイベント「Twitter Developer Meetup」
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写真2 プラットフォーム担当のライアン・サーバー氏
写真2 プラットフォーム担当のライアン・サーバー氏
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写真3 モバイル担当のリーランド・ライキス氏
写真3 モバイル担当のリーランド・ライキス氏
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 米ツイッターは2010年9月11日、開発者向けイベント「Twitter Developer Meetup」を、日本国内の事業推進で資本提携しているデジタルガレージ本社で開催した(写真1)。外部の開発者によるアプリケーション開発を促すのが狙いで、約100人が参加した。

 内容は、今年4月に米国で開催した開発者向けイベント「Chirp」以降のアップデートが中心。冒頭、プラットフォーム担当のライアン・サーバー氏は、Twitterを利用するアプリの登録数が32万5000を超えたことを報告(写真2)。2009年6月に5000程度だったアプリ数が急増した理由として「シンプルなAPI、誰でも利用できるオープン性」を挙げた。APIの呼び出し件数は、4月の時点で20億だったが現時点では65億に達しているという。

 機能面でのアップデートの一つは、ベーシック認証から「OAuth」への移行である(同社のブログ)。これにより、サードパーティがパスワードを保存する必要がなくなるため、パスワードの変更が一元的に済むなど使い勝手が増し、安全になるという。

 続いて「大成功した機能追加」として紹介したのが「Tweetボタン」。これは、ボタンをクリックするとツイートボックスが表示され、共有したいWebページへの短縮URLがセットされるというもの。機能としてはシンプルなものだが、コンテンツ提供者に大きな価値を提供しているとした。サーバー氏は、全ツイートのうち25%がリンクを含んでいることを反映した機能追加であると説明した。

 このほかサーバー氏は、 JavaScriptだけでユーザー情報やつぶやき投稿、ユーザー認証などの機能を実装できるAPI「@ANYWHERE」や位置情報に基づくツイート「PLACE」、リアルタイムの更新情報提供のための「User Streams/Site Streams」などの機能を紹介した。

 二人目の登壇者は、モバイル担当のリーランド・ライキス氏(写真3)。モバイル関連の開発に4年間携わっている同氏は「日本は米国の2~3年先を行く」として、日本でのモバイルの利用動向に注目しているという。

 同氏は、モバイル関連の技術開発にあたり「通知」「モバイルWeb」「コンテンツ消費」「統合」の4点に留意しているとした。

 通知を重視するのは、ツイートがあったことを知らせる手段が必要になるため。日本以外の地域ではSMSの活用に力を入れており、モントリオール地下鉄やクリスピークリーム・ドーナツの例などを紹介した。日本では、携帯電話の電子メールを利用する方針だ。

 統合については、携帯電話が「データを取得するデバイスとしては完ぺきである」と表現した。携帯電話が内蔵するカメラで取得したデータをすぐにネット上にアップロードできることなどを挙げながら、複数機能の統合によって様々なアプリが生まれる可能性を示した。

 2人の講演は午前中で終了。午後は参加者のネットワーキングと小グループによるディスカッション、外部講演者を交えたパネルディスカッションが行われた。