フィンランドNokiaは現地時間9月10日、最高経営責任者(CEO)に米MicrosoftのStephen Elop氏を任命したと発表した。Nokiaが外国人を経営トップに起用するのはこれが初めてとなる。NokiaのJorma Ollila会長は「Elop氏のソフトウエア分野における強力なバックグラウンドと経営幹部としての実績が、Nokiaの貴重な財産となる」と述べている。

 Nokiaは世界の携帯電話市場で首位を維持しているものの、販売価格の下落が続いており業績が悪化している(関連記事:Nokiaの2010年Q2決算、純利益が40%減、高機能端末で苦戦)。今年5月には、スマートフォンとネットサービスの部門を統合する組織再編を発表、高付加価値製品の市場投入を急いでいる(関連記事:Nokiaが組織再編、スマートフォンとサービスの事業を統合)。

 Stephen Elop氏は現在、Microsoft Office製品を手がけるビジネス部門の社長を務めているが9月21日付でNokiaのCEOと社長職に就任する。同氏はカナダ出身。これまでMicrosoftのほか、米Juniper Networksや米Adobe Systems、米Macromediaなどの米国IT企業で重要ポストを務めてきた。

 なお現CEOで社長のOlli-Pekka氏は9月20日付で同職を退任し、Nokiaの取締役会も退く。同氏は通信機器のNokia Siemens Networksの会長を務めているが、こちらは非常勤会長として同社取締役会にとどまる。

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