CBTのデモ画面。試験はその場で採点され、スコアが画面に表示される
CBTのデモ画面。試験はその場で採点され、スコアが画面に表示される
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 情報処理技術者試験を実施する情報処理推進機構(IPA)は2010年9月10日、ITパスポート試験を従来の筆記試験から、パソコンを用いた試験方法である「Computer Based Testing(CBT)」による試験へ切り替えると発表した。2011年11月をめどに、環境を整える。CBTでの試験は、国家試験では初の試みだという。

 ITパスポート試験は、2009年4月に始まった情報処理技術者試験における初級レベルの試験。2008年度までの「初級システムアドミニストレータ試験」に当たる。春と秋の年2回実施され、2009年度の受験者は合計で約11万8000人、2010年度の受験者は、2010年10月に実施される秋季試験の受験者を合わせて約13万5000人だという。

 現行では年に2回実施されている試験をCBTに切り替えることで、会場・試験日ともに受験者の都合に合わせた受験が可能になるという。会場ごとに実施日、受験できる時間区分などは異なる可能性がある。CBTの実施に伴い、2011年度の秋季試験を最後に筆記試験を廃止する。ただし、他会場で実施されていた点字試験などは、従来通りの方法で継続する。

 試験では、背景の色や文字の色、画面の拡大率などを変更できる。また、時間内であれば、飛ばした問いに戻って考え直したり、一度決定した解答を変更したりもできるという。試験はその場で採点され、スコアが画面に表示される。