日本放送協会(NHK)は2010年9月8日、スタジオでの番組制作で使用する照明設備の省電力化を図るため、東芝ライテックと共同で新たにLEDライトを開発したと発表した。従来の照明器具と同じ明るさを確保しながら、ハロゲンライトに比べて消費電力を80%超、削減した。発光寿命は約7~10倍である。

 LEDライトの光量不足を補う方法を新たに導入した。具体的には、LEDライトの発熱の少なさと前面のレンズの内側に光を拡散させるフィルターを貼り合わせても変形しない特徴を利用し、光を適度に拡散させつつ効率的に前面に照射するようにした。さらに、従来比1.5倍の高出力のLEDライトを採用した。

 今回、人物などをメインで照らす「スポットライト」と、背景も含めて全体的に照らす「フラッドライト」の2つを開発し、「従来の照明器具と遜色のない運用を可能にした」(NHK)という(写真)。スポットライトの消費電力は180W(ハロゲンスポットライトは1000W)で、発光寿命は約2万時間(同3000時間)。フラッドライトの消費電力も180W(ハロゲンフラッドライトは1000W)で、発光寿命は約2万時間(同2000時間)となっている。

写真●LEDスポットライト(左)とLEDフラッドライト(右)
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写真●LEDスポットライト(左)とLEDフラッドライト(右)

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