カスペルスキーの川合林太郎社長と、プロモーションに起用したAKB48研究生たち
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 カスペルスキーとジャストシステムは2010年9月7日、統合セキュリティ対策ソフト「Kaspersky Internet Security 2011」と、ウイルス対策ソフト「Kaspersky Anti-Virus 2011」を、9月17日に発売すると発表した。ユーザーから収集したデータを基に最新の脅威を検知し、危険なWebサイトへのアクセスを迅速に防ぐ機能などを新たに搭載した。

 Webサイトへのアクセスに関する新機能の名称は、「セーフサーフ」。従来版から搭載する「Kaspersky Security Network(KSN)」を改良したものだ。KSNとは、ユーザーのパソコンから収集した情報をサーバー上で管理し、未知の脅威をいち早く発見するためのシステムだ。従来はユーザーがファイルをダウンロードしたりアプリケーションを実行したりするタイミングでサーバーと情報交換し、攻撃を防いでいた。今回搭載したセーフサーフでは、Webサイトへのアクセス時にもサーバーとやり取りし、危険なサイトへのアクセスをブロックする。これにより「Webサイトで新たな脅威が発見されても、最短約40秒で防御できる」(カスペルスキー マーケティング本部の長門慶悟氏)という。

 加えて、仮想化機能を改良。従来はアプリケーションやブラウザーを仮想環境で実行する機能を搭載していたが、今回は新たにデスクトップの仮想化も可能にした。オンラインバンキングの利用時には自動的に仮想環境上のブラウザーを起動する機能も追加。「ホストOS上にキーロガーのような危険なプログラムが存在しても、独立した仮想環境上で安全に実行できる」(長門氏)。

 このほか、国別ドメインによるWebアクセスのフィルタリング機能、悪意あるアプリケーションによって加えられたシステム設定の変更を元に戻せる機能などを追加した。性能向上も図ったという。

 パッケージ版とダウンロード版があり、パッケージ版の販売はジャストシステムが担当。ダウンロード版は、カスペルスキーとジャストシステムがそれぞれ開設する直販サイトなどで販売する。Kaspersky Internet Security 2011のパッケージ版の価格は、3台のパソコンで1年間利用できる「1年3台版」が7140円(直販価格は6563円)、2年間利用できる「2年3台版」が1万2075円(同1万1550円)など。同Anti-Virus 2011はダウンロード版のみを用意する。

■変更履歴
記事公開当初、カスペルスキーの「長門慶悟」氏の名前を「慶吾」氏と記載していました。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2010/09/08 13:50]