写真1●ポール・マリッツCEO
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写真2●VMworld 2010のテーマ
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写真3●3ステップでシステムが成長
写真3●3ステップでシステムが成長
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写真4●IT as a Serviceを支えるスタック
写真4●IT as a Serviceを支えるスタック
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 ハイブリッドクラウドの構築を通じて、IT as a Serviceを推進する---。サンフランシスコで8月31日(現地時間)、仮想化やクラウドに関するイベント「VMworld 2010」が開幕。冒頭のコンセプトの実現に向けて、ヴイエムウェアのポール・マリッツCEO(最高経営責任者)が、製品戦略を発表した(写真1)。

 新製品・新サービスは3分野にわたる。(1)Virtualization and Cloud Infrastructure分野では、「VMware vCloud Director」「VMware vShield Product Family」「VMware vCloud Datacenter Services」。(2)Cloud Application Platform分野の「VMware vFabric」、(3)End-User Computing分野の「VMware View 4.5」および「ThinApp 4.6」である。

 クラウド構築が現実味を帯びてきた今回、VMworldが掲げたテーマは「VIRTUAL ROADS.ACTUAL CLOUDS.」だ(写真2)。システムの成長を旅になぞらえ、同社は3ステップでIT as a Serviceにたどり着くというシナリオを描く(写真3)。第1、第2ステップでは、コストを下げるととともに仮想化環境のメリットを理解する。「ITを使ってビジネス価値を高める」(ポール・マリッツCEO)というIT as a Serviceがゴールだ。

 ポール・マリッツCEOは、IT as a Serviceを実現するためのポイントとして、三つのスタックが必要と指摘。(1)運用効率の高いインフラ、(2)ポータビリティを提供できるアプリケーション基盤、(3)新たな端末への対応、である(写真4)。先に挙げた新製品・新サービスは、これらスタックに対応するものだ。

 同社のIT as a Serviceは、ハイブリッドクラウドがターゲットであり、プライベートクラウドとパブリッククラウドの相互運用性を確保する必要がある。セキュリティ機能を提供するVMware vShieldや、クラウドパートナーに対してヴイエムウェアが認定を与えるVMware vCloud Datacenter Servicesが、そうした役割を担う。今回、第一弾として、BlueLock、Colt Managed Services、InterContinental Hotels Group、Terremark、Verizonの5社がパートナーとして発表された。