写真1●ブラザー販売が2010年秋に発売する「マイミーオ」の新モデル
写真1●ブラザー販売が2010年秋に発売する「マイミーオ」の新モデル
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写真2●新製品について説明するブラザー販売の片山俊介代表取締役社長
写真2●新製品について説明するブラザー販売の片山俊介代表取締役社長
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写真3●ブラザー販売のイメージキャラクターの松下奈緒さん
写真3●ブラザー販売のイメージキャラクターの松下奈緒さん
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 ブラザー工業とブラザー販売は2010年8月31日、プリンター・複合機の新製品を発表した。「マイミーオ(MyMio)」11機種(写真1)と「ジャスティオ(JUSTIO)」2機種で、9月中旬から11月にかけて順次発売する。販売目標台数はマイミーオ全機種で50万台(年間)、ジャスティオ2機種で3000台(月間)。価格はオープンだが、10月中旬に発売する最上位機種「MFC-J950DN」の想定価格は4万5000円前後。

 新製品の最大の特徴は、上位機種(全13機種中8機種)に無線LANインタフェース(IEEE802.11b/g)を搭載したこと。複合機を部屋のどこに設置しても無線ファクス機能を使える。iPhone、iPad、Android搭載のスマートフォンなどで撮影した写真などを無線LAN経由で複合機に送信してプリントアウトしたり、FAXで送信したりできる。ブラザーによると、パーソナルファクシミリ・インクジェット複合機分野で無線ファクス機能を搭載するのは業界初という。

 最上位機種「MFC-J950DN」には5インチの多機能液晶画面とタッチパネルを搭載。RSSリーダー機能もあり、ニュース記事を表示させることもできる。

 ブラザーの調査によると、プリンター・複合機市場では、印刷性能や価格などを重視する消費者の比率が減り、液晶の見やすさや、設置しやすさなど利便性にかかわる項目を重視する顧客が増えているという。

 家庭の設置場所まで踏み込んで調査した結果、多くの家庭には電話回線コンセントが1カ所しかなく、複合機の設置場所が制約される不満が大きいことが分かった。これを踏まえ、ブラザー販売の片山俊介代表取締役社長(写真2)は「従来モデルの無線機能はお客様から大きな支持を得た。今回の新製品で、さらに無線プリント機能を普及させたい」と話した。

 片山社長は、一方的な円高が進む現在の経済情勢について「当社は中国やベトナム、マレーシアなどで生産しており米ドルベースで製造原価がかかるので、円高ドル安の影響はあまりない。ただし、ユーロ安はかなり厳しい」とコメントした。無線LANモジュールなどの原価上昇要因は大量調達などで補うという。

 11月初旬から放映するテレビCMのイメージキャラクターには、女優・ピアニストの松下奈緒さんを起用した。松下さんは報道陣の前に緊張した面持ちで登場し、自ら作曲したCM音楽のピアノ演奏を披露した(写真3)。演奏後に「手書きの楽譜を送信するのにマイミーオを使いたい」と笑顔で話していた。