米紙「USA TODAY」を発行する米USA TODAYは米国時間2010年8月27日、大幅な組織再編を発表した。モバイル分野に焦点を当てた部門を含め、新たに5部門を設置する。新聞社からマルチプラットフォームに対応したメディア企業への発展を図るとしている。

 Digital Development部門は、Webサイトや、米Appleの「iPhone」「iPad」などのモバイルプラットフォームにおけるデジタルコンテンツの開発および保守とサポートに取り組む。同部門バイスプレジデントには、USA TODAY紙デジタル版「USATODAY.com」のデジタル情報技術担当ディレクターを務めたSteve Kurtz氏が就任する。同氏は、デジタルや新プラットフォーム分野における開発と買収についても監督する。

 また、スポーツ関連の独立ブランドとしてUSA TODAY Sports部門を立ち上げた。USA TODAYのスポーツカテゴリーや、親会社である米Gannettが運営する他の新聞などにもスポーツ情報を提供する。同部門バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーには、2007年にGannettが買収した米BNQT Media Groupの最高経営責任者(CEO)だったRoss Schaufelberger氏が就任する。

 そのほか、新規事業開拓とコンテンツライセンスなどの提携を担当するBusiness Development部門、新商品の開発および研究に注力するProduct Development and Design部門、垂直型コンテンツの作成と実装を手がけるVertical Development部門も設置し、それぞれ責任者を任命した。発行、財務、ニューズなどの既存部門における管理職の異動も発表した。

 米メディアの報道(New York Times)によると、同社は今回の組織再編に伴い、全従業員の9%にあたる約130人を削減する計画という。

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