OCZ Technologyが2010年6月29日に発表した新型SSD「RevoDrive」が日本市場で間もなく発売になる見込みだ。RevoDriveはMLCタイプのNANDフラッシュメモリーを採用した製品で、PCI Express x4で接続する。OCZは「Z-Drive」というPCI Express x8接続の製品を出しているが、RevoDriveはその下位製品だ。日経WinPC編集部は、RevoDriveのサンプル品を入手。性能を測定した。
SandForceのコントローラーチップ「SF-1222TA3-SBH」を2個搭載して内部でRAID0構成にしており、公称の最大読み出し速度は540MB/秒、書き込みは480MB/秒(50GB、80GBモデルは450MB/秒)と極めて高速。50G~480GBのラインアップがあり、実勢価格は120GBだと4万4800円、240GBは8万3000円となる見込みだ。
RevoDriveの速度を下記の構成のPCで測定した。
CPU | Core i7-870(2.93GHz) |
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マザーボード | P7P55D-E Deluxe(ASUSTeK Computer) |
メモリー | DDR3-1333 2GB×2 |
起動ドライブ | WD Caviar SE16 500GB(Western Digital) |
グラフィックス | ATI Radeon HD 4350搭載ボード(Sapphire Technology) |
OS | Windows 7 Ultimate 64ビット日本語版 |
RevoDriveの120GBモデルにおける「CrystalDiskMark 3.0」の結果は下の通りだ。順次アクセスは読み出しが369.9MB/秒、書き込みが191.1MB/秒。ランダムアクセス(512K)は読み出し330.0MB/秒、書き込み188.5MB/秒だった。ランダムアクセス(4K)は読み出しこそ15.93MB/秒と振るわないが、書き込みは67.07MB/秒と速い。
CrystalDiskMark 3.0では公称値に届かなかったが、別のストレージのベンチマークソフトである「ATTO Disk Benchmark」(ATTO Technology)では、「Total Length」を2GB、「Queue Depth」を10にしたときに最大で読み出しが約540MB/秒、書き込みは約450MB/秒になった。
そのほかのSSDとの比較をまとめたのが下のグラフだ。取り上げたSSDは、Serial ATA 6Gbps接続による速さと値ごろ感で人気の「Crucial RealSSD C300 64GB」(Lexer Media、コントローラーはMarvell 88SS9174-BJP2、Serial ATA 6Gbps接続)やその上位の128GB、最近採用が広がっているSandForce製コントローラーを搭載した「Vertex 2」(OCZ Technology、SandForce SF-1200、Serial ATA 3Gbps接続)、PCI Express x8接続で内部は4台のSSDでRAID0構成にしている「Z-Drive p84」(同、INDILINX IDX110M00-LC、PCI Express x8接続)だ。
グラフは読み書きの平均が速い順に上から並べている。RevoDriveの順次アクセスや512KのランダムアクセスはZ-Drive p84にかなわないが、RealSSD C300と比べると読み出しはやや上、書き込みは格段に速い。