総務省は2010年8月25日、VHF帯ハイバンドを利用する全国向け「携帯端末向けマルチメディア放送」の特定基地局の開設計画に係る公開説明会を、9月3日に開催すると発表した。

 携帯端末向けマルチメディア放送については現在、受託放送事業の認定に向けた作業が進められている。総務省が案を提示し意見募集を経て電波監理審議会が2010年4月に妥当であると答申した結果制定された開設指針によると、参入枠は一つであり、そこにマルチメディア放送(mmbi、方式はISDB-Tmm)とメディアフロージャパン企画(方式はMediaFLO)の2社が名乗りを挙げている。これまでに総務省は、公開説明会を2回、非公開ヒアリングを1回開催した。

 総務省は、これらを経て事実関係を整理・把握した上で、透明性の高い手続きとして8月17日に「特定基地局の開設計画の認定」について電波監理審議会に諮問した。今回の公開説明会は、その電波監理審議会からの要請を受けて総務省が開催するものである。

 なお、同日には電波監理審議会自身による非公開ヒアリングも実施する。8月17日の諮問を受けて行われた記者会見で電波監理審議会会長である東京大学名誉教授の原島博氏は「原則、技術基準や開設指針の制定など、これまでの経緯や答申を踏まえた形にすることを、今後の審議の原則にすることを確認した」と述べている。公開説明会と非公開ヒアリングを経た上で、開設指針に記述された比較審査の項目に基づいて審査を進めるものと見られる。

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