図1 闇市場サイトで販売されている偽造パスポートの例(米マカフィーの情報から引用
図1 闇市場サイトで販売されている偽造パスポートの例(米マカフィーの情報から引用
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図2 闇市場サイトで販売されている偽造クレジットカードの例(米マカフィーの情報から引用)
図2 闇市場サイトで販売されている偽造クレジットカードの例(米マカフィーの情報から引用)
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 セキュリティ企業の米マカフィーは2010年8月23日、フィッシング詐欺などで盗まれた個人情報は、パスポートやクレジットカードの偽造に使われる場合があるとして注意を呼びかけた。例えばある闇市場サイトでは、盗んだ情報で作成した偽造パスポートを5000ドル程度で販売しているという。

 同社スタッフが確認したWebサイトでは、偽造パスポートや偽造クレジットカード、偽造した運転免許証などが販売されていた。いずれも、フィッシング詐欺などで盗んだ個人情報を使っているという。

 偽造パスポートは多数の国のものが用意されている(図1)。国によって値段が異なり、最も安いのがアゼルバイジャンで870ドル、最も高価なのがフランスで5530ドル。同社の情報を見る限りでは、5000ドル程度の国が多かった。

 偽造クレジットカードは10枚1セットで販売(図2)。カードのブランドや使える国によって価格が異なる。例えば、日本で使える「Visa Classic」は10枚で3500ドル。カードの利用限度額は2000ドルから1万5000ドル程度。中には、5万ドルまで使えるカードもあるという。

 さらに、偽造の運転免許証については、米国のそれぞれの州の免許証を用意している。価格は1枚当たり650ドル。

 以上のように、個人情報はお金になるため、攻撃者は収集に力を入れているという。このためマカフィーでは、ユーザーは十分注意してほしいと呼びかけている。